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自転車(自転車散歩)index

まえがき

大学を卒業して社会人1年生の夏。
ブリヂストンの折りたたみ自転車「グランテック・クロス」を
購入しました。

もともと「列車の旅」が大好きな筆者。
車窓を眺めるうちに「駅と駅の間の景色」が
気になるようになりました。
「あの景色、ゆっくり眺めてみたいなぁ」
とはいえ列車はすぐに絶景区間を走り抜けてしまいます。
そんなとき、ふとブリヂストンのカタログで見かけたのが
折りたたみ自転車「グランテッククロス」
「自転車を折りたたんで列車にのせて移動(輪行といいます)できる!」
それが可能ならば、駅から自転車を拡げて絶景を見に行ける!
クルマを運転しない私にとって、
画期的ともいえる移動手段ができたわけです。
しばらくあれこれと考えて
「よし!買ってみよう!」ということになりました。

「ロビンフット手帳」を開くと、購入日は、1994(平成6)年8月15日。
「輪行袋(自転車を入れて運ぶための専用袋)」も併せて購入。
購入店は
東京都江戸川区の実家近く、子供のころから馴染みの自転車屋でした。

安月給の筆者にとっては、高価な折りたたみ自転車。
最初はなんだかもったいなくて、乗れませんでしたが、
折りたたみ・組立の練習をして
まずは、自宅の江戸川区から、通学や通勤でなじみがあり、
出身大学や当時の職場のあった、千葉市の蘇我付近まで
走ってみることにしました。

篠崎の水門で旧江戸川、行徳橋で江戸川放水路を渡り、
西船橋駅から総武線に沿って船橋方面へ。
普段は行く機会のあまりない、駅間の町をゆっくり楽しみながらの
自転車散歩でした。

フロントシングル、後ろ7段のギアは切り替えもスムーズで
一番重いギアはひと漕ぎでグ〜ンと進み、
一番軽いギアにすれば、ちょっとした坂も楽々上れます。

それまで、いわゆる「ママチャリ」か、それに近い自転車しか
乗ったことがなかったので、この快適な走行感は新鮮でした。

国道14号を進めば
道路標識に「船橋駅」や「津田沼駅」などなじみの駅名が書かれています。
幕張本郷から稲毛までは旧道を走りました。

当時は「ここに居を構える」とは想像もしていなかった千葉市・検見川周辺を
その後、何度も走ったのは何かの縁だったのでしょう。

あれこれ寄り道しながら千葉駅そごう前を通り、
外房線に沿ってなじみの蘇我駅到着。
30Kmほどの道のりをだいたい3時間くらいかけて走りました。

「都内から遠いと思っていた蘇我駅まで電車をつかわず自転車でやってきた」
ちょっと感動してしまいました。

蘇我駅周辺をしばし散策。
走り終えて駅に戻ったらサッとたたんで輪行袋に詰め、
担いで改札をくぐり普通電車に乗り込みます。

千葉駅で快速に乗り換え新小岩駅へ。
やっぱり電車って速いですね。笑
ビデオテープを巻き戻すかのように
走ってきた町をどんどん戻っていきます。

乗換含め40分ほどで新小岩駅到着。
駅前で自転車を拡げ、自宅に向けて走り始めると
ワープしてきたみたいな不思議な感覚でした。

この自転車があれば
「帰りの心配をしないで走れるところまで行き、電車で帰る」ことや、
「電車で走りたいところまで行って、走ってまた電車で帰る」ことも可能。


それからは、おもに房総半島の海岸沿いを
大好きな113系普通電車で輪行しながら走りました。
「ゆっくり景色を見ながら何回かに分けて房総半島を一周してみよう!」
そう思って、休みのたびに輪行しながら
 浜金谷〜木更津。君津〜稲毛。
 東金〜九十九里〜一宮〜大原。
 鴨川〜千倉。千倉〜館山〜安房勝山。
 安房勝山〜浜金谷。千葉〜土気。大網〜土気。と走り、
房総半島はほぼ完走しました。
まぁ「ロードバイク」に乗ってる人は、
このぐらいなら一日か二日で走ってしまうのでしょうけど。笑

上越新幹線で「新幹線輪行」も経験。
魚沼地方を走りました。
帰りは都内の電車が混んでいたので、上野から自宅へ自走。
国道14号はこれで完走です。


グランテッククロス購入から20年・・・
あまり乗らなかった期間もあり、
20代の頃、稲毛の狭いアパートの玄関先で雨漏りに気づかず、
錆びてしまったりもしましたが、その後の転居でも必ず玄関に常備。
現在でもマイホームの玄関にあり、時折乗っています。
カミさんに「物持ちいいねえ」と言われるのがなんだか誇らしいです。

2013(平成25)年10月に、通勤と仕事の外回り用に、
アンカーMTBを購入しました。
入門用とはいえ流石「ホンモノ」のMTB。急坂も難なく登れます。
ちょっと重たいですがホイールも簡単に外せるので、
これを輪行して、房総などを走ったら気持ちいいだろうなあと思いますが、
やはり折りたたみや組み立てがサッとできるグランテックが
気ままな輪行旅には便利!

このところの自転車ブームで
20インチ以下の小さいタイヤを履いた「小径車(=ミニベロ)」の
折りたたみ自転車が人気です。
それに対しグランテッククロスは26インチタイヤのフルサイズ。
折りたたんだときに小径車ほどは小さくならないのですが
そのぶん、走行性能は一般のクロスバイクに劣りません。
あちこち傷や錆でボロボロですが、
20年間愛用の、筆者の自慢の自転車です。

2014(平成26)年12月12日(金)


追伸
2017(平成29)年2月25日(土)
念願のロードバイクANCHOR RL6EQUIPE納車しました。
購入はサイクルショップミズタニ花園店。
輪行は「軽量なロードバイク」が中心となり、
グランテックの出番が少なくなりました。

とはいえ、グランテックも愛着があるので、
ミズタニ店長さんと相談。レストアしていただくこととなりました。

折りたたみの構造上変速は不可。
フロントギアは1枚で46Tが装備されており、
折りたたんだ時にギアが地面に当たるのを防ぐために
金属のガードがついています。

坂道仕様としてフロントギアを軽くしたかったため
ロードバイク用50−34Tの2枚ギアと交換し、
50Tのリングは刃を削ってもらってガードの代わりにしました。

車軸をナット式からクイックレリースに交換。
2018(平成30)年3月11日(日)納車されました。

それから
ハンドルグリップ交換や、錆びた部分の補修、
自動車用クレヨンタイプタッチアップペイントでの塗装などを行い、
レストア完成です。

2018(平成30)年5月には
この改造グランテッククロスで
「折りたたみ自転車グループ」のポタリングに参加しました。

改造グランテッククロス。まだまだ活躍してくれそうです。

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2014(平成26)年5月17日(土)。千葉県富津市金谷。

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